ブラックフライデーの売り上げは、eコマースは17パーセント増になりましたが、では、eコマースの売り上げを含めた数字もやはり最高値を更新することとなりました。
trading economicsより
上記のチャートは、前年比のグラフになりますが、Eコマースが過去最高を記録した割には全体では、それほど大きいということができません。
また前月比では、レッドブックではマイナスの0.2であり、感謝祭からの売り上げが過去最高と騒いでいる連中は残念でした、という結果になっています。つまりマスコミが大騒ぎするほどは売れておらず、そんなにお祭り騒ぎするような状態ではありません。
ただ、この結果を受けて、アメリカの株価は買われるのは当然で、なぜなら、それほど売れているわけでもないのですが、それなりに数字は好調で、これだけ小売が売れれば、当然、株価は上昇して当たり前のことにます。
この数字を見る限りは12月の利上げは確定的になりますが、今週はFRB理事たちによる講演会がたくさんあり、その発言動向に一喜一憂することになりそうになります。
GDPの発表
前期の日本対アメリカは「アメリカ2.5>日本2.1」だったのですが、今回は、改定値の数字によって「アメリカ3.2>日本1.4」になります。
この数字を単純に比較しても、日本の経済成長の鈍化は明らかで、いつも言うように「アメリカ>日本」は円高なのです。つまり、この状態で円安なんていうアホは専門家でもなんでもない、ということになります。
※この分析方法を詳しく知りたい方は「角野實レポート:ファンダメンタルズの教科書」をご覧ください。
また、ほぼ、これで日本の衆議院選挙で経済のピークを達成したこともほぼ確実です。
それと、アメリカのGDP発表のあとに北朝鮮はミサイルを発射するでしょ。以前にそれを書きましたように。今後、そんなにミサイルは発射しませんよ。なぜなら、アメリカの数字はそれほどよくなりませんから。笑。アメリカが良い、良いと騒いでいる連中もご苦労さん、ということです。
しかし、トランプもあのカリアゲデブと友達になれるかもしれない、と言った時点で、あ、今年の戦争はないのだな、と思ったことをこちらに書いていなかったら、今、書いておきます。
アメリカの数字が悪くなるといってもGDPで2パーセントよりは悪くならないはずで、今度のGDPとISMの発表は、来月頭と3営業日目、そして年末、年明けになります。
この辺りまではいい数字が出ますので、要注意になります。何を言っているかわからない人のために解説すると北朝鮮のミサイル発射は、アメリカの経済指標のいいときに発射するのです。
というわけで、今回の発表によって、ドル円レートは6パーセントほど円高になり、目標値は105.8円くらいになります。それ以上に日本経済が悪化すれば100円割れという事態になるでしょう。
中国のシャドーバンクは相当整理されますから、おそらく中国は不景気になると思いますのでその可能性は高い、すなわち、ヨーロッパも減速、アメリカの減速ですがその影響は、日本が大きいわけです。
10-12月のGDPもアメリカ、ヨーロッパともにそれほどよくなりませんし、日本は選挙の好景気などわずかなものでしょう。つまり1月末からは余計に・・・、ということになります。
本日のドル円
きょうは北朝鮮の件があったにしろ、戻りが弱すぎるということです。戻りきれなければ、また円高でしょう。2営業日もすれば12月で、欧米の金融機関、ディーラーはクリスマス休暇ということをお忘れなく。
(この記事を書いた人:角野 實)