12日に卸売物価指数が発表され、前月比0.4、前年比で3.1になります。
コアが0.3、コアコアが0.4でした。前年比はともに2.4でした。先月の消費者物価が前月比0.1、前年比2.0になります。また11月の消費者物価は、本日の発表になります。
WSJより
考察
消費者物価指数の先行指数は、卸売物価指数であり、日本では企業物価になります。つまり、この卸売物価指数、企業物価というのは将来の消費者物価指数の増減を反映しており、その反映は約半年遅れになります。
つまり、この卸売物価指数11月の6か月後に、2018/3月には消費者物価が3パーセント台になることを示唆しますので、来年の春には物価上昇3パーセントとFRBの目標2パーセントを大きく上回ることになります。
そして、その結果、消費者物価指数、イコールインフレ指数、GDP成長になりますので、アメリカの年率3パーセント成長を達成することになります。
ただし、前期比で3パーセント成長をすでに達成をしているので、年間の成長率は達成することになります。また雇用統計にて賃金の上昇が、2.5パーセントに対して、消費者物価が2.0ですので、物価上昇を上回る賃金の上昇がありますので、FRBは利上げをしやすい環境にあることから、今夜の利上げは上記の指標をみてもほぼ確実になります。
ただ、来年の春には、その物価の上昇が、3パーセントになりますので、賃金上昇はそれ以上にならなければ、利上げは難しいということになります。
つまり企業物価からの一連の指標の見方覚えれば、利上げのあるなし、などはたいていわかるものになります。そのほかの要因ももちろんありますが、現行のイエレン議長の下ではこれが重視されますので、新議長になったときにそのことを考えればいいと思います。
あと、もう一点、難しいと考えるこ方も1人くらいはいると思いますが、予想では読者の方でこのことを指摘する人はほとんどいないと思いますが、ISM指数の価格指標がマイナスになっていること、このことを覚えている方がいれば素晴らしいことですが、たぶん、ほとんどいないと思います。
つまり企業の卸売物価はマイナスになっており、その結果、今後、卸売物価は下がる、つまり、今がピークの可能性があるということです。すなわち、この考え方でいけば、それは消費者物価の低迷につながり、成長も低下をする、ということです。
中小企業楽観指数
中小企業楽観指数は過去最高の107.5になります。このような中企業、零細企業の景況感の良化というのは、今後の景気拡大を生み出すのが通常になります。
これは通常1-3か月後にきます。つまり、物価指標は、景気のピークを示しており、そして、スモールビジネスの景況感指数は良くなることを示し、相反する指標になります。
こういうときは他の指標をみるのですが、通常に考えるとスモールビジネスは頭を打っていると思います。こういうときはラッセル株価指数をみます。
本日の相場観
イギリスポンドに関しては、EU離脱問題は問題なく通過ということは間違いで、ポンドは個人的には半分は手仕舞います。テクニカルに問題は出ていませんが、少し様子をみたいと考えています。
ドル円は、FOMC通過待ちになりますが、きょうは円安に振れそうな足です。こんな値幅のときにどうのこうのやっても仕方ないので無視です。オーストラリアも正念場ですね。
(この記事を書いた人:角野 實)