モーサテのコメンテイター陣は最近、このフレーズをよく使います。「長期金利が上昇と言っても、過去にはもっと高い金利のときがあった、まだまだ金利は安い水準だから株価はまだあがる」一見、説得力のあるような言葉に見えます。
過去にアメリカの10年物国債は15パーセントだったときもあります。その水準からみれば、今の3パーセント前後の金利なんて安いと思えば、安い、ということになります。
この論理は破綻しているようにはみなさん見えないと思います。私からみればウソばかりつきやがってとしか思いません。だったら、FRBが政策金利を0.25上げるたびに株価や為替が逆方向に行ったことはどう説明するの?と思います。
年末は2.3程度だったのが現在は3パーセントに迫る水準です。0.7も上昇しているのに経済が全く失速しないと言える根拠は何?と思います。確かに、株は10パーセント近い下落を記録しています。
でも、金利が上昇すれば経済へのそれなりのダメージが残るはずで、このまま上昇、上昇と楽観視をしていいものか、と思います。でも、私がいつもいうように、ドル高、ドル安で株価を説明するとピタリと株価の動きと一致します。
週末はユーロドルがヤバイ状態だよと警告をしましたが、言った通りユーロドルが急落すれば株価も軟調な展開になっています。モーサテのコメンテイター陣の言っていることは一見正しいように見えますが、根本的に間違っているのです。
なぜなら、あなたが金利の高い、安いの判断するとき、たとえば、あなたが融資の実行をお願いするとき、間違いなく、20年前の金利、たとえば15パーセントの金利なんて参考にしません。
通常は安いときの金利、つまり2017年の金利水準を参考に住宅ローンを借りるか借りないかを決定すると思います。そんな大昔のことを参考に人は意思決定など行いません。
つまりあなた本人が20年前の金利を参考に住宅ローンを申し込む、申し込まないを決める訳がないのに、それを自分の説明が間違っているということを認めたくがないために、アホな屁理屈を言っているだけの話なのです。
モーサテのコメンテイター陣の言っていることは正しいように見えますが、全くの自分の都合のいいような言い訳であって、論旨がめちゃくちゃなのです。こういうことを言うとまた批判をして、と言われると思いますが、マーケットというのは間違い探しなのだ、ということを思い出してください。
これはテクニカルにも言えることであって、テクニカルで複雑なことを考える方は必ず、間違えます。なぜならテクニカルって単純なことですもの。週刊足で数年ぶりにデッドクロスしたチャートが一本で陰線が終わる訳ないでしょ、と考えれば、いいだけの話です。
だけど先週、売り過ぎたね、ということです。だから、この円高のピークが私は4月に来るよ、と言っているだけの話です。
アメリカ住宅指標
これはアメリカの住宅着工件数になりますが、金利がこの勢いで上昇をしていても、着工件数や許可件数は逆に増えている、ということです。私は以前からこれだけ金利が上昇すれば、住宅の着工件数は減るだろうと予想をしていましたが、逆に着工や許可は増えているということは驚きを感じました。
このケースはどう考えればいいかといえば、今後もローン金利は上昇すると住宅購入者は考えているから、住宅購入者が増えると考えればいいだけです。それだけの話です。
つまりアメリカの金利はまだまだ上昇する、と考えればいいだけです。そして、株価も当分は軟調な展開になると考えればいいだけの話です。ニューヨークダウの戻りなどみていると、来週から二番底の動きかな、と直感的には感じます。
分析はまだしていませんのであしからず。また、みなさんのFXに関することでは、買いのスワップ金利が上昇しますよ、ということを示唆すると思います。
ネット売り上げ
あれだけ年末商戦が良かったというのに、17年の第四四半期はマイナスなのですよ、ネットに限らず、小売売上もその確認をしています。つまり、消費者のお給料は上昇しているのですが、売り上げが上がらない。
今まで私は、アメリカ経済は企業の景気のピークは過ぎたといっていましたが、消費者サイドは好調だよ、と言っていました。この統計をみていると消費を手控える傾向になっていると思います。
しかし一方でカンファレンスボードの消費者信頼感指数は、
上昇傾向です。
もっと長いスパンでみるともっとわかりやすいです。
住宅購入者が増えるということは、新居になりますので、その購入した家の家具や家電なども買いそろえることになりますので、住宅は経済指標の中でも先行指数と言われるのです。
今後の消費が落ち込むことはないであろう、と考えるのです。つまり二律背反をした事実が存在するわけで、ファンダメンタルズで、今は、アメリカ経済を判断できない、と結論づけることができるのです。だからタイトル通り、訳わかんない、というのです。
ただ、ファンダメンタルズで言えることは、企業の先行投資が増えれば株価は上昇していいのですが、鉱工業生産などをみるとあまりよろしくない訳です。この企業の先行指数が上昇してくれば、景気循環が好調となるのです。
でも、業績はこのドル安ですから、1-3月期の決算は最高潮になるでしょう。そして、これも復習になりますが、去年の1-3月期のアメリカGDPを受けて、トランプがドイツ叩きや北朝鮮、シリア攻撃を行ったのでしょ、ということです。
おそらくアメリカ経済は家計、政府、企業の単位でみれば全く訳がわからない状態ですが、全体でみれば好調になると思います。だからってすぐにドル高になる訳じゃありません。
会社の決算は3月末が終わってから15日くらい後ですし、GDPは4月の末です。つまり以前、掲載をした2018年の為替予想の通りに事は進んでいるということです。
値段が全然、違うじゃないか、という間抜けな批判には一切、お答えしません。わかるところしか理解しなくて、よ
く読まない人なんてどうせ消えますのでご自由にどうぞ。そもそも日本語の読解力がないから、モーサテのコメンテイター陣の大嘘も見抜けないのです。
く読まない人なんてどうせ消えますのでご自由にどうぞ。そもそも日本語の読解力がないから、モーサテのコメンテイター陣の大嘘も見抜けないのです。
(この記事を書いた人:角野 實)