最近のメディアは全体を俯瞰することができない、と改めて感じることが多いと感じます。特に、トランプ当選から今の、今まで、まともに解説をしているところが皆無だと感じます。
これは、私のトランプ政権に対する個人的な意見になりますが、みなさんの中にはメディアのほうが正しいと思っている方が多いと思います。
しかし、短期的な見通しに関しては多く外しましたが、長期的な見通しに関してはほとんど、外していない、という事実を考えていただければ、メディアの言っていることはほとんど間違いだ、ということに賢明な読者は信じていただけると思います。
もし、信じられないという方がいれば、今後のマーケットや政治の動きをみてください。たとえば、私は、4月以降にドル高になりますよ、と何度も言っています。間違いなく今後、ドル高になるはずです。
トランプ政権というものを理解していれば、今のメディアが言っていることは、
① ドル安はまだ続く
② 金利は反転、上昇し始める
と言っているのです。このことをよーく、覚えておくといいでしょう。私はトランプ政権をみていて、思うことは間違いなくG20やG7を経て、アメリカはドル安政策を改めてくるということ。
そもそも、今回のドル安はファンダメンタルズで説明がつくことではないのに、ドル安が進行をしている、ということにメディアは一切、説明をしていないということに起因すると思います。
まず、メディアや専門家と称する人たちが、ユーロが高い、というのはご自由にどうぞ、ということなのですが、その裏返しとしては、ドルが安い、という裏返しの論理、基本中の基本を押さえていない、ということです。
だから、円安ばばぁのようにドルも高いけど、ユーロも高い、なんて素人同然のコメントを出すのです。この円安ばばぁは、本当に素人以下であって、ソニーの役員をする前に自分の無知を反省せよ、ということになります。
そのうえ、いまだに、金利差が拡大すると円高にいくのに、拡大して円安に行くと主張する、こういうやつのコメントを擁護する方は本当にかわいそうだと思います。
この円安ばばぁを筆頭に為替の専門家と称する連中は、みなさんのレベル以下の人が本当に多いと思います。ドル安ということは、ユーロ高です。つまりドル安が解消をすれば、勝手にユーロは安くなるのに、ユーロは経済好調を背景に上伸する、なんてコメント、恥ずかし気もなくコメントできて、それを信じるのはメディアのレベルが低いことにほかなりません。
つまりドルとユーロは表裏一体の関係であり、ドル安が実現できる背景というのは、ユーロが高いだけの話です。そのユーロを安くすればファンダメンタルズからみれば、ドルが高くて当然なのですから、かんたんにドル高にいくのです。その結果、ユーロ高で青色吐息のオセアニアが息を吹き返す可能性が高いのです。
また②の金利に関して、メディアは今年のFRBの利上げが3-4回と騒いでいます。これは、まだ金利が上がると言っているのと同等のことです。これもメディアは全く理解していなくて、減税によって財政赤字が増えるのは必然になります。しかし、好景気によって、税収は伸びるのですから、債券の発行額は減るのです。
つまり、今の金利というのは、債券の発行額の上下動によって、金利が動いているのですから、今後の債券発行額は減る見通しになるのです。つまり金利は低下をするのです。
ですから、現時点でFRBの利上げ回数など、予測不能なのに、その不能なものを適当に3-4回と平気で言っちゃう、アホなコメントに能無し、と私はののしるのです。
そもそも債券の発行額が減少していることのコメントもなしに金利が上がる、上がると騒ぐ、アホは「ど素人」と断じるのです。この2つの見通しをよくみて、メディアと私のどちらが当たっているのか、よくみてほしいと思います。
今年度はドル安が相場の主流ですが、2018年度は金利の上下動がマーケット、政治のテーマになります。この動きをよくみていなくては、マーケットの流れは読むことができません。
日本の森友問題なんて、アホらしくて関係がありません。そもそも日本は金利が動かないのですから、来年度は主要プレーヤーの訳がありません。ドル高に転換をして、円安のおこぼれで株価が上昇し、その結果、景気が結果的によくなるだけです。
トランプのやりたいこと
ずばり、言い当てておくと、対共産圏との対立を明確にしたいだけです。去年の4/1にトランプは何をやったのか、といえば、シリア攻撃と北朝鮮への非難です。まず、この背後にいる国の理解をまったくメディアは解説していません。
シリアの背後にはロシアがおり、そして北朝鮮の背後には中国、ロシアがいるだけの話です。今年も、北朝鮮に対していろいろ仕掛けていますが、この時期も重なります。
シリアに関しては何のアクションも起こしていませんが、今度はイランが標的のようです。つまり4/1に、おそらく北朝鮮、シリア、イランなどに対して、相当なプレッシャーをかけてくるだろう、と読んでいます。材料面で私は当たった試しがありませんが、おそらく4月の大幅ドル安は、軍事的、政治的な対立構造を鮮明にするということになるでしょう。
4月に大幅にドル安になるという見込みは、この材料で大幅なドル安になる見込みがあるということです。その前に、日本の年度末を控え、日経とドル円が大きく戻ってくれないと、空売りできないじゃないか、と思っているだけです。
みなさんが思っているほど、北朝鮮はのんきな情勢ではありません。なぜなら、中間選挙で負ける見通しが出てきたことでトランプが焦りまくっているからです。
今までは支持率をみておけばいい、ということでしたが、ペンシルバニアなどの予備選の敗退でトランプが焦っていることを察知するのも、洞察力を試されるものです。
レーガン路線をまっしぐらにトランプは行っています。つまり米ソ対立を、今は、中ロを対抗軸にしようとし、そして、支持率低下に対してレーガンはグレナダだったのが、トランプは北朝鮮、シリア、イランなだけです。その具体的な標的は北朝鮮と思いませんが、どこかを軍事的に挑発を4月にするはずだと思います。
(この記事を書いた人:角野 實)