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なぜ、株買いと声高に主張するのかさっぱり理解できない

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上記は、GDP上位のサービス業の景況感指数になります。景況感指数ですから50が平均になり、一応、すべての地域で50を上回っているのですから「景気が良い」と判断するのは決して間違いではありません。
でもね、ピークは打っているよね、と誰しもが思うことになると思います。しかも、アメリカの株価が下落したのが2月になります。その2月がピークになっていますよね。アメリカ、ユーロ、中国、日本、仲良くピークを打っています。
この景況感指数と株価はどちらが先行するか、の話は、鶏が先か、卵が先かの話ではなく明確に景況感が下がって、その後、株価が下がるということになります。つまり景況感指数が下がっているのに、株価は本当に上がるのでしょうか? ということです。
もちろん、株価に一番大きな影響を与えるのは工業や貿易であって、サービス業はそれほど大きな影響を与えません。このことからわかることは、貿易というのは株価に影響を与える、という一文です。アメリカの貿易赤字は近年では大きな貿易赤字になります。
つまりアメリカの株価に影響を与えるということです。 だから、トランプが何をやりたいのかさっぱりわからないのだけど、少なくても貿易赤字が増えれば、アメリカのGDPや株価に影響を与えるのだから騒いで当然のことです。彼の一番の公約はアメリカ・ファーストなのですから。ある意味、貿易赤字の増加というのは株価の押し下げ効果があるのですから騒いで当然です。
しかも、大統領就任直後も冬に貿易赤字が増え、そして今年も貿易赤字が増えているのですから、頭にきて当然のことでしょう。ただ、冬場の貿易赤字は増える傾向にある、というのは以前から指摘していることです。ですから、今後は減る傾向になるでしょう。

トランプの中国制裁の目的

トランプは安全保障の理由から、報復関税や301条項を適用すると言っているのです。ここに同盟国が入るので理解不能だったのですが、これを中国一国とすれば話が明快になります。要するに、北の将軍様が突然、中国を訪問したように、やはり北朝鮮の後ろ盾は中国と考えると中国はアメリカの安全保障を脅かす存在になります。

おまけに韓国は隙があれば北朝鮮との南北統一を目指している状態です。となると極東地域は、日本を含めてアメリカの安全保障を脅かす存在ともなりえるのです。
おそらく、この安全保障の理由というのは、中国の海洋進出を防ぐという意味合いもあるのでしょう。北朝鮮が南北統一を果たせば、韓国が共産圏入りする可能性がありますので、これは完全にアメリカの安全保障危機になります。 
イギリスがあのような小国でも世界の覇権を握ったのは四方を海に囲まれているからです。一方で中国は、東南シナ海、日本海と航行の自由を妨げるような地域ばかりです。ロシアも同様です。
凍らない港が欲しい。中国は中華圏文化構想があり、シルクロード構想もその一環です。要するに世界を中国風文化にしたい、という野望があり、世界進出を狙っているのです。昔のソ連が中国に変わっただけの話だとは思います。
中国一国に対して、安全保障を理由に貿易制限をかけているのであれば、納得はできます。筋が通る、とは考えますが、ほかの国も対象にしているのが全くよくわかりません。
アメリカは中国からの輸入制限に、火炎放射器、ロケットや擲弾発射器などが含まれているのはこじつけし過ぎだと思います。しかし、中国が今後、作りすぎる代表的なものは産業用ロボットになるのですが、これにはきっちり報復関税になっています。
これを見ると中国の産業力をつけさせないのが目的なのか、と思います。今回の鉄鋼、アルミなどは中国が過去に作り過ぎたものです。
そして作り過ぎた結果、そのシェアトップは、中国になります。太陽光パネルはすでに1月に報復関税をかけており、これも中国が過去に作り過ぎた結果、世界シェアがトップになります。
産業ロボットをどうせ、また作り過ぎて価格破壊をおこし、その結果、世界シェアトップになるという魂胆も見え隠れすると思います。いろいろな事実を突き合わせると何が目的なのか、さっぱりわかりません。ただ、貿易制限に関しての目的は安全保障、と言っていることは忘れてはなりません。

大事なこと

今回の貿易問題の発生というのは3月からになります。ただ、景気がピークを打ったのは2月になります。 現在の世界経済のリード役はアメリカになります。

そのアメリカの大統領が予算教書やダボス会議でドル高転換を示唆しています。その発表は1月末から2月上旬であって、その後に株価が急落しているという事実をきちんと直視しなければいけません。
リーマン直後からドル安になるとアメリカの景気は浮揚し、ドル高になると失速を繰り返していることをみれば、株価の調整というのはドル高によっておこることは読者のみなさんはこれまで何度も解説をしましたのでおわかりでしょう。
ドル円はアメリカ>日本が続いていますので、まだ円高でしょうが、アメリカの景気後退から日本>アメリカになれば円安になるということです。GDPの発表は、4月の末からスタートです。
(この記事を書いた人:角野 實
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