マーケットがうまくなりたいのであれば、マーケットの言うことをもっと聞くべきである。たとえば、武田薬品工業がなんだか企業買収をするみたいですが、ネガティブな報道があちこちで流れています。よく知りませんが、何度目かの買収提案だそうです。
株価がどうなっているのかは知りませんが経営陣はその会社を買収したらもっと儲かるから買収するのであって、そこらへんの、ちょこまか調べている連中よりもより、真剣に、より、深く考えた判断した経営陣の言うことが正しい、と判断するのが普通なのですが、メディアや性質の悪い半玄人はあれこれと文句をつけます。アメリカメディアを中心にソフトバンクの孫さんを叩く報道が散見されます。
これも携帯電話大手を買収することに関して、あれこれと文句をつけているようなのですが、ソフトバンクみたいに借金漬けの会社が、目先の利益がないとその資金を打ち切られる可能性があるのですから、稼がなければ買収なんかするわけない、と判断するのが当たり前です。
東芝の半導体事業売却が中国の承認が遅れているので、売却を中止せよ、と外野が騒いでいます。東芝はお金を稼げない事業だから売却をするのであって、今更、売却を止める必要なんかないのに、またしても素人がぐちゃぐちゃにする。
イランの核合意放棄によって、原油が上昇していると思っている人は将来的に原油が安くなると思っていることでしょう。しかし、私はここで指摘している通り原油はリスク回避で上昇をしているのではなく、需給で上昇しているのです。
本当にリスク回避であるのであればスイスフラン、円、金なども暴騰するはずです。リスク回避商品がことごとく反対方向に行っているのに、リスク回避だ、とテレビで今朝、偉そうに言っていた人、こいつは何も知らないこと、調べてないことを平然な顔をして嘘ばかり言っているやつ、とレッテルを張られてしまう自分自身のリスクを考えてない、と思うのです。
ムニューシン財務長官がアメリカ国債の流動性、需要に関して心配ない、と明言をしているのに、国債の発行増額によって需給がルーズになるから金利が上昇する、という輩がいらっしゃいます。
あなたと政府要人のどちらがえらいのか全く認識をしていません。あなたは適当なことを言って、間違えても、誰も非難しないでしょうが、財務長官が見通しを間違えれば、多くの人に損害を与えます。
その責任の重さから誰を信用すればいいのか明らかなのに、需給がルーズになり金利が上昇する、と平気で言う連中は優先順位の設定ができていない。
上記の例からわかること
武田薬品工業に関してはわかりませんし、ソフトバンクもわかりません。でも、こういう好景気循環のときには経営者というのはもっとお金を稼ごう、とどん欲になっているのです。
要するに、経営者や政策の責任者はそのお金をもっとお金を稼ぐために、綿密にそして計画性をもって発言や計画を発表しているのです。その何時間も費やして計画した人の努力を称賛することなく、やれ、だめだの、まったく無視した言動を行うのは、メディアや専門家と称する人たちです。
彼らは、その計画や発言に対して、その計画を立てるのに1年かかったことにすれば、極端な話、1秒で反対をするのです。もしくは非難をするのです。少なくても、1年かけて建てた計画に対して1年、自分なりに考えて反対を表明するのが筋のことになります。
ロクな人間ではない、ということがよくわかります。もちろん、私もそのカテゴリーの中に入るときもあるでしょうが、少なくても、そう発言すること、そう計画を出すことを想定している中から私は反対や非難を行います。
わからないことに対しては興味がない、というか、わからない、の一言で片づけます。ムニューシン発言など、まさに想定内の発言であり、あの発言が想定外であれば、私はここで書きません。東芝が半導体事業を売却するのは、調べた結果、まったく将来性が薄いと判断しているから経営陣の判断は正しいと、思っています。
相場がうまくなりたのであれば、当事者が練りに練り、熟考に熟考を重ねた計画を尊重することが非常に大事なことです。どうせ、外野の意見など、その場の感情や気持ちだけで適当なことしか言っていないと思うべきです。
メディアというのは基本的に人を非難することによって儲けている会社です。それが、人の悪口を言ってはいけないキャンペーンとかやっているのは、私からみると「滑稽」以外何者でもありません。
人の悪口を言って稼いでいる連中を非難すると、悪口を言うな、と正義感ぶって言う方がいいますが、その悪の権化というのはそもそも報道なのです。
もちろん、人の悪口を書いている人に対して、文句を言うのは同じ穴のムジナになる、ということも認識をしていますが、メディアがあまりにも矛盾したことばかりやっているので、頭にきてしまうのが常です。
相場にきけば、景気がいいから日経平均が上昇し、円安になる。アメリカはそれほどでもないから「日本>アメリカ」になる。「日本>アメリカ」なら円安。それだけの話です。
この事実確認を、要人発言や企業買収などで確認をするのです。武田にしてもソフトバンクにしても、大型の買収ができるのは景気がいいからでしょう。一つの事件や計画を詳細に研究するのはみなさんお得意ですが、全体を俯瞰的にみることが下手な人が多いように感じます。
(この記事を書いた人:角野 實)