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新興国危機の真相を解決する@どこのメディアにも書いていない

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一般的には「トルコ危機、ショック」などと言われていますが、今回のこのトルコを端緒とする危機の意味が個人的にはようやくわかってきた、感じになります。今回はその解説をしてまいります。

きっかけはオバマ失政

日本でオバマ前大統領のことを悪く言う人はあまりいないと思います。なぜなら、アメリカの現役大統領として初めて被爆地を訪問した大統領だからです。

このことは個人的には誇りにも思いますし、感謝もしています。要するにオバマさんの信条というのは、世界平和や戦争反対、というようなイデオロギーに満たされていることになると思います。しかし、この行き過ぎた博愛主義が世界を混乱に陥れたことになると思います。
日本ではオバマさんの素晴らしい功績、なんといっても日本人にとっては広島訪問になりますが、そのほか、リーマンショックから経済を上手く立て直したことなどは素晴らしい功績だと思います。
一方で、外交は、落第点といってもいいと思います。要は日本に関係することでは北朝鮮の核開発、中国の尖閣、東南シナ海への進出を許したのもオバマ政権時です。
イラン革命の支持、トルコクーデターへの関与、など失敗をあげると枚挙に暇がない状態です。これを端的に表現するのであれば、敵対国に対して、積極的に援助をして、そして同盟国には冷淡であったということになります。
この同盟国に冷淡に象徴的な事件は、中国のAIIBへの加入問題になります。いまだに日本は加入をしていませんが、ヨーロッパはアメリカの制止を振り切り、AIIBに加入をしています。
要は、アメリカは経済的な損失を保証してくれない、そして中国のほうが今後、発展する見込みがあるので、そこに加盟をしたほうが得策という思惑が働いたのです。
要するに同盟国連合の結束がほころびたのです。要はオバマ前大統領が、同盟国を見捨て、共産国などの敵対国を優遇したことが最大の失敗になると思います。要は彼の過剰ともいえる博愛主義がこういう顛末になったのです。

その結果どうなったのか?

アメリカと敵対している国が利することになることは、当然の帰結になります。世界最大の貿易国、経済大国と取引ができるようになったので、昨今の中国やロシア、トルコの躍進はその取引が制限をされていた時よりも、拡大するのは必然になります。

そして、私たちに関心があるというより、全世界に関係があると思うのですが、テロが拡大したのもオバマ政権時になります。
要は、敵対国に寛容になったことで、経済的にも活性化をしますが、それでもアメリカに従わない連中というのがいわゆるISILやイスラム国になっただけでしょう。つまり博愛主義を目指したのに、結果はそれがテロの温床になってしまったことは皮肉以外の何でしょう、ということです。

歴史的推移

アメリカの没落というのは、ベトナム戦争というのがきっかけ、と一般的には言われています。その、結果、今のシステムである変動為替相場が導入されたのです。

アメリカが没落することによって、日本のバブルの発生と崩壊、そして中国の躍進からBRICSなどの新興国の躍進、リーマンショックと続くことになるのです。
そしてリーマン後でのオバマ政権時には、敵対国が経済発展を遂げたということができます。要するにオバマ施政下では、アメリカとその同盟国に敵対する国々が飛躍的な発展を遂げたことになります。

トランプさんは何をやりたいのか?

トランプさんは安全保障上の問題で、貿易戦争を仕掛けたといつも明言をしています。この意味がなんとも理解不能だったのですが、ようやくこの意味を理解することができました。

つまり、オバマ政権時にアメリカの同盟国たちは、敵対国に経済利益を吸い取られていたのです。それをトランプさんが修正をする、という政策に出ただけの話です。
トランプさんは、オバマさんがやったことを全否定し、これから敵対国の利益を徹底的に絞りあげ、同盟国が潤うように世界経済や貿易システムを構築すると言っているのです。
ですから、中国は徹底的に締め上げ、そしてユーロとの貿易交渉は妥協の連続になっているのです。
これによって、中国やロシアからの利益を制限して、ヨーロッパ、日本の利益を守る、とやっているだけの話です。となると、今後、投資をしてもよい国というのは、先進国やアメリカの同盟国になり、敵対国からは資金が撤退するということになると思います。
そして世界を震撼させるテロリズムは今後、オバマが放置したことが訂正され、少なくなっていくことが予想をされます。こうやって考えていくと、トランプさんがやっていることは決して荒唐無稽なことではなく、極めて「まとも」なことをやっていると思います。
ただし、オバマさんのやった、行き過ぎた
博愛主義という考え方が間違っているとは思いませんし、そしてトランプさんがやろうとしている利益を仲間内で分け合うという考え方、どちらが正しいかはわかりません。
言えることは、いま、トランプさんがやっている仲間内で利益を分け合うということにも、オバマさんと同様必ず、副作用があるはずです。その辺が次の経済危機につながるのではないか、と思うのです。
考えられるのはテロは少なくなるでしょうが、共産圏との闘いは激化をすることでしょう。この歪みがどのような形で世界経済、マーケットに出てくるかの問題になると思います。

(この記事を書いた人:角野 實
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