今朝は、福島と山形の県境に出張しています。外は雪がちらついているのですが、那須のほうが降っていないみたいです。今回は、アメリカの消費者部門が強いうちは、景気後退はない、という話をしてまいりたいと思います。
アメリカ雇用統計
上記はアメリカの時給と失業率の関係になります。失業率はリーマンショック時にピークになって(赤)、その後、緩やかに改善をしてきています。参考までに、この失業率は過去最低であって、史上空前の失業率の少なさになります。
要するにGDPの70パーセントを構成する個人消費で収入ゼロという人がほとんどいない状態になりますので、アメリカの景気が腰折れをするわけがないのです。
しかし、実際のメディアをみるとアメリカ経済がピークを打っただの言う人が非常に多いのです。こんな認識は間違いそのものです。
たしかに逆イールドによって銀行融資が縮小する可能性はありますが、すぐさま、されは景気に悪影響を与えるのではなく、だいたい、データによれば3-6か月後にアメリカの景気が下押しする傾向にあります。
つまり、この逆イールドの影響は来年の3-6月の話であって現時点では関係ありません。そもそもこの逆イールドによって何が起こるのかがわかっていない人が偉そうに解説をしていますので、信用するのに値しません。
上記の図に戻ると、青い線の時間給は失業率の低下とともに反比例で増えているのです。今回の新規雇用は減りましたが、要するに、新規の雇用人数はこのグラフをみれば減るのは当たり前の話だ、ということです。
すなわち、リーマン直後に失業者は町に溢れていたのですが、今は、過去最低の失業率なのですから、新規雇用が減って当たり前なのです。今までが異常なのであって、要するに失業者が減っても、新規に毎月20万人以上も雇用していたのがおかしいのです。
この新規雇用20万人にしても、ようするに失業者雇用から転職雇用に変化をしていくのです。しかもこれだけ、時給が上昇してくれば新規に安い労働力よりも、今いる人たちがより高い仕事を求めて転職するのを防ぐために、お給料を上げざると得ない状態にあるのです。
この数字がGDPの7割を占めると言っているのに、なんで景気が悪いというのか不思議でなりません。
しかし年末の恒例行事
ただ、毎年のようにアメリカで繰り返される、アメリカのクリスマス商戦がピークになるのです。もう、毎年、年末はここ数年、同じようなことがネットやメディアで繰り返されています。
そのたびに、アメリカは本格的な調整に入る、という人が必ずいらっしゃいますが、いい加減に学習してください、と思います。ただ、年明けは、いつも景気後退が鮮明になるのです。
ただ、今年の冬の場合は、低金利でしたので株が上昇しすぎて、2月に急落しただけの話です。来年の年明けからアメリカは企業を中心に、好景気循環の中の景気低迷になりますが、ほかの国がだらしなさすぎるのでその好況ぶりが鮮明になると思います。
今年の場合は、低金利で株が買われました。来年の場合は、去年よりも金利は高いが安い金利、ほかの国よりも相対的に良いことによって、買われる可能性もあるわけです。
ミシガンサーベイ
もう、企業の経済指標はみなくても悪くなっていることはわかっていますので、この時期は消費者の経済指標がいつ悪くなるかをみなければなりません。
ミシガンサーベイの消費者信頼感指数は、相変わらず、97.5と高水準で先月と変わらず。11月のサイバーマンデーから多少、下がる年もあるのですが、今年は下がらない。となると本番の消費者信頼感指数も大丈夫だろうと予測がつきます。
まとめ
米中貿易戦争のうんちゃら、かんちゃらでマーケットは混乱している上、薄商いで値段が飛びやすいような状態です。特にファーウェイの幹部が逮捕されたくらいで、こんなに下がらないのに下がってしまうのは薄商いの証拠です。
要するに悪い材料に今は、参加者は感化されているだけでアメリカ好調は変わらないのに右往左往するのはバカバカしいことだと思います。まえに記したように休み明けは円高、株安になりやすいということもありますが、ドル円は大して動きませんが、株が足を引っ張っていると思います。