きのうは、マークイット総合PMIから4月の相場を予測しましたが、今回は製造業PMI(鉱工業PMI)からの予測になります。
なお、きのう記事を書いた後に日本の総合PMIが発表され、予想では上昇でしたが、実際は下落。分母の数が下がったので円安になっただけの話です。
その後、アメリカの総合PMIも54.3から54.6に修正をされましたので、円安は維持された、それだけの話です。
製造業PMI
*NZは未発表
■経済の強い順
英55.1>米52.3>豪51.0>中50.8>墨49.8>日49.2>欧47.5>トルコ47.2>南ア45.0
■前月比
英5.7>中1.8>トルコ1.7>日0.6>米▲1.2>南ア▲2.6>欧▲3.7>墨▲5.4>豪▲5.6
■前年同月比
英0.5>中▲0.4>南ア▲3.9>墨▲4.9>日▲7.4>米▲8.9>トルコ▲9.1>欧▲15.8>豪▲17.8
これをみてもイギリスが圧倒的に強く、そして、オーストラリアやユーロが圧倒的に弱いことしかわかりませんので、いつものようにクロス円にしていきます。
きのうは、マークイット総合PMIだと1.133-1.138と予測ができましたが、製造業PMIからだと、1.096-1.102になります。
予測値をみると、ポンド、トルコ、ランドの前月と前月比の乖離が酷い状態になります。
これは、去年よりもイギリス、トルコ、南アは不当に売られているということであり、良い材料があればいくらでも買われる余地があるということです。ただし、今月に回復する保証はない、ということです。
オーストラリア、メキシコに関しては予測値を出していませんが、疲れたのでパスします。どうしても必要な方はご自分で計算してください。
この表の意味を理解していれば計算方法は全部示していますので、できるはずです。
ともかく全体的にイギリスはすでに不当に売られ過ぎている状態であり、おそらく4/12までには、結果がすべて出ると思います。経済の状態は現況がいいのですから、買われて当然、悪くなる場合には、悪い経済指標が出てから売っても遅くはない、ということです。
イギリスが悪くなるというのはあくまでも予測であって、事実は景気がよいのです。この事実と推測を間違えて判断をしないようにしたいものです。
また、PMIのマークイット総合と製造業の違いは、経済指標と先行指数と一致指数の違いです。株価の場合は製造業PMIと並行をしますが、通貨、FXの場合はマークイット総合PMIと並列になると思います。
これは株価が景気の先行指標なのに対して、為替、FXは物価などの一致指数と並行してレートが示現する傾向があるのです。
すなわちユーロドルなどは、マークイットでは1.13近辺、製造業PMIでは1.1と出ていますが、信頼があるのは1.13のほうだ、ということです。
(この記事を書いた人:角野 實)