おはようございます。円安予測が大きく外れ、円高に行っています。今回は、この解説を行いたいと思います。
上記の記事は、ロイタースタッフによる記事になります。普段から私が言っていることと真逆のことを言っています。すなわち、この円インデックスの急騰が、円高の原因である、と(笑)。
もう、頭がおかしい、としかいいようがないような記事であって、そもそもドル円の値段決定がどのようになっているかを理解するつもりもないらしいみたいです。
もう一度、ドル円の価格成立をお話しします。
結局、週末にトランプ大統領、アメリカ政府が、追加関税を決定していた際、マーケットがオープンしていなかったことを私は考慮をしていませんでした。それだけの話です。申し訳ありません。
では、円インデックスのチャートをみてみましょう。
一方で実効為替レート
円実効為替レートは毎週木曜日に更新され、次回は5/16ごろ更新で5/13まで発表されます。つまりリアルタイムは見られないということになります。
ただ、円インデックスと円実効為替レートは、近似していることは見比べればわかると思います。さらにドルインデックスの推移になります。
ドルインデックスは中国との摩擦が激化したのに対して下がっていません。これは、以前に説明したようにユーロの動きが4割以上を占めるのでその関係だと思われます。ただ、円とドルを較べれば、円の上昇のほうが大きいのはあきらかなのです。
そこで、ドル円の計算式「ドル÷円」になりますので、分母が大きくなり、分子が変わらずの場合、そのレートはどうなるか、の問題です。それだけの話なのです。
つまり、ドル円レートは実際には円高になっているのですが、本来は円安にならなければいけない、、つまり、マーケットが間違えているということなのです。
そのほかに景気一致指数が100を割り込んでいるとか偉そうにほざく連中がたくさんいますが、そもそもこの数字は3月の数字で、一番、悪いときだよね、としか思えません。
つまり、そんな古いデータを取り出して、何がやりたいのだろう、と思うのです。そもそも、今まで、景気一致指数や景気先行指数など目もくれなかった連中がいきなりそんなことを言いだすことが何もわかっていない証拠です。
もちろん、6年ぶりの100割れというのはそれ自体が大きなニュースでしょうが、この6年間たまにこの数字をみていた本人からすれば、何をしたいのだろう、としか思えません。
この数字がマーケットに与える影響など皆無に等しいのです。この数字は内閣府の景況判断に影響するので、重要だというロジックは理解できますが、いま、このニュースを持ち出す意味がさっぱり理解できません。
何もわかっていないメディアが報道すると貿易で売られ、景況判断で売られ、ということになり、ますます間違いの値段をマーケットがつけるということになります。その点で、適正な値段から大きく乖離をするのですから、こちらとすれば美味しいということになります。
ファンド動向
5/4時点で円のショートポジションは若干の減少です。私がファンドの運用担当者であれば、この場面、絶好のポジション転換、つまり大量のポジションをチェンジできる絶好の場面としか思わないことでしょう。
なぜなら、通常の相場転換であれば、大きなポジションをひっくり返すのには目立ちすぎるのです。ですから、こういうマーケットが荒れているときにポジションをチェンジしますよ、ということです。
思ったほど円高が進行をしないという声や、私も思いますが、おそらく、玉をひっくり返しているのであろう、と思うのです。出来高(ティック)をみてもそう思います。この円インデックスをみながら、GDP、内閣府の景況感など発表されるたびに影に隠れてポジションをファンドはひっくり返してくるでしょう。
日本の景気が悪い、悪いとかメディアは騒いでいますが、いま、その議論をされているのは、3月の話です。
この2019/3の話をしているだけの話です。上記は、日本のマークイットの総合PMIになります。先行指数である製造業PMIは、
となっており、バカバカしくてお話しにならないというのが正直なところです。それよりも、この製造業PMIよりもさらに早い、実効為替レートは急騰をしているのに、その間に円高になるような報道を続けるというのは、何が本当にやりたいのだろうか、と思います。
方針は変わらずの円安の買い場探しです。この混乱が収まったときに急騰するでしょう。少し、曲がったので、それほど自信がある訳ではありませんけど(笑)
(この記事を書いた人:角野 實)