おはようございます。私自身もきのうのGDPは驚きでした。まさか年率で2パーセント以上の成長をしているとは思いませんでした。
結局、GDPが下がるということを前提に説明しましたが、結果的にきちんとロジカルに考えている人にとっては、GDPが上がっても、下がっても円安になるほかない、ということがわかったと思います。
しかし、一番大事なことは、これが日本の大成長を促進するということがわかることです。メディアは相も変わらず間抜けな報道ばかりを続けています。この2パーセント成長はようやくリーマンや東日本震災の傷跡を消し去る可能性のあるものです。
信じられない、と思う人のほうが多数だと思います。しかし、誰がトランプ大統領当選を予想し、そしてブレグジットが国民投票で可決されると思いましたか?
日本に二度とバブルが発生しないなんて誰が決めたのでしょうか? あなたや世間が勝手に決めたことです。今回のこのチャンスというのは日本が逃してはいけない、モノなのです。今回はそれを説明してまいります。
驚愕のGDP
年率2.1パーセントの成長というのはあくまでも実質GDP(円建て)の話になります。上記のグラフは名目GDP(ドル建て)の数字になります。このGDPの説明も何度も行っていますので割愛をします。
ドル建て、名目GDPは2019/1-3月期は0.8パーセント増です。これは、前年同期が1.3と比較すると0.8というのは脅威的な数字です。まず、2018/1-3月期は前期が2.4と比べて落ちているのは、円高の影響です。円高でも1.3の成長があったのは素晴らしいことです。
19/1-3月も年初に104円台があり、実質、円高なのでしょうが、引けは110円台となっていますので大きな円高とは言えないでしょう。しかし、中国や国内景気が冷え込んでの0.8は大いに評価ができるのです。なのにメディアは、この数字をみて悪い、悪いと騒ぐのです。
つまり1-3月期が低調でも、この4-6月期はかなり高い成長が期待できるからです。なぜなら、前年同期が1.5なのです。今期1-3月も前年が1.3だったのに、0.8というのはすごい数字なのです。
たいていの場合、18/10-12月が0.2という低調な数字だったのは、17/10-12月期が1.7という数字だったからです。わかりにくいと思いますので、具体的な数字を用いて説明をしましょう。
日本のGDPが500兆円として、その2パーセント成長は510兆円になります。前年同期比というのは510兆円とくらべて何兆円増えたかの問題です。
500兆円スタートと510兆円スタートでは、その意味が全く違うことになります。つまり、この両者から10兆円のうわづみがあったとしても、500兆円は2パーセント増になりますが、510兆円からだと、1.9パーセントになってしまうのです。
つまり発射台が低いと高い成長率がでやすくなるのです。つまり、日本のGDPはいままで1パーセント台の成長をすると翌年はマイナスか0ポイント台が通常だったのですが、今回は1パーセント台を維持したのです。
これは震災以降で画期的なことなのです。今回のGDPは0.8だったのですが、すでに日本経済は本格的な回復をしているから0.8なのです。
普段の0.8とは意味が違う、ということに気づいていない人が多すぎます。しかも外需が減少し、大きな円安、原油高でもないのにこれだけの成長は喜ばしいことなのです。
ほかの要因
実は、世界経済は、中国やロシア、インドなどの第三世界の国々を筆頭に大きな減速を今、現在しています。一方でアメリカの同盟国は上昇をしています。このことはトランプさんがやっている、対中制裁の意味を成しているのです。
私はこれらの構図を中国が世界から利益を奪っていた現実を解消している、とみています。トランプさんは気まぐれでやっている、本能でこれらの政策を実効しているという声も聞かれますが、これらを本能だけでやっているのであれば、真の意味での天才です。
そこまでほめたたえるのははばかりますが、元側近連中が言うようにトランプさんをバカにするようなことはできません。ただし、本能ではなく、おそらく緻密に計算をしているでしょう。
現時点では、おそらくトランプさんは再選されるでしょう。中国は衰退期に入るでしょう。少なくても2026年からは人口気減少し、すでに生産人口の減少が始まっている国がこれからも発展するとは思っていません。
安い労働力によって中国は世界を制覇しましたが、安い労働力がなくなり、新技術もない中国に大きな脅威は感じません。通常の先進国は安い労働力がなくなると、アメリカや日本のように技術が養われるのですが、中国や韓国にはそれがないのです。
結局、中国の発展とともに、失われた20年、30年に入ろうとしている日本ですが、中国の利権が喪失しようとしている今、現在、日本が頑張らなくて、いつ、がんばるんだ、と思います。
ロジカルに考えると
分母である円が増大しているのですから、当面の間は円安です。テクニカルもいつものように確認をしてください。こういう底打ち場面ではしきりに弱気を訴える連中が幅を利かすものです。
その筆頭はメディアやブロガーになると思います。そういうのに惑わされないようにしてください。
(この記事を書いた人:角野 實)