おはようございます。連日、暑い日が続くと、体調管理も難しいものです。その一方で真冬並みの乾燥状態です。気づいておられない方も多いと思いますが湿度が高いときと低いときでは体調管理が違ってきます。
少なくても私にとっては。気象庁によると今年の夏は平年並みとのことですが、平年並みであれば6-7月は相当、気温が下がるということです。
こういう自然の摂理を知っておくということは、相場の予測にも参考になります。つまり、5月には株を売れ、なんて格言もありますが、その理由も以前からずっと説明をしています。今回は、それを含めての話とオーストラリアの話です。
セルインメイの根拠
これは、毎度、お話しをしていますので、今朝、モーサテが休みなので仕方なくブルームバーグをみていたら、セルインメイとか書いてありましたので、取り上げようと思っただけの話です。
5月も本日で終わりですが、結局、日米ともに下がっています。セルインメイはアノマリー(根拠がない季節周期での相場変動)と言われています。私から言わせれば、何も考えていないから根拠がない、というだけの話です。
その根拠は、4月の末にアメリカ1-3月のGDPの速報値が発表されます。この数値はアメリカが1-3月は真冬で経済活動が停滞するため、そして、その前期の10-12月がクリスマス商戦などによってアメリカ最大の消費時期になるのでかなり大きい数字になります。
結果として、4月末に発表されるアメリカの数字は低調になるだけの話です。つまり、その数字の影響が日本では連休中に行使され、連休明けに日本市場は急落になるのです。
それだけの話をアノマリーというのは、何も考えていない証拠です。そもそも世間のほとんどの人がファンダメンタルズを知らないということの証左にもなります。
今年の場合は、トランプが思い通りにならない中国に文句をつけたことが急落の原因とされていますが、私が、何度も言うように今年の相場は去年のうちに決まっているのです。よって、トランプが言わなくても言っても、マーケットは急落したのです。それだけの話です。
トランプが何を言い出すのか、わからない故に注意しなければいけない、と考えている人も多いようですが、私から言わせれば、トランプは去年あったことを知っているのか、知らないのかは承知しませんが、去年の相場が落ちているときに世間が混乱させることを言っているのです。
これを計算づくでやっているとしたら、彼は気まぐれで変なことを言っている訳ではなく、相当なしたたかな計算でやっているということになります。
暴露本などをみてトランプはバカなんだ、と思っている方は、クビになった側近のほうがバカという視点が抜け落ちているのです。しょせん、政権をクビになったアホが居酒屋で会社や上司の悪口を言っているレベルと変わりがないことを、偉そうにインタビューでしゃべっているだけです。
要するに無能だからクビになったのに、彼らの学歴や経緯をみて素晴らしい人と勘違いするあなたの感性のほうがおかしいのです。クビになった理由は、有能ではなく、無能だからクビになっているのです。
学歴や経歴なんて関係ありません。一般的に言われるようにトランプがこれらのことを本当に「野生の勘」だけで行っているのであれば天才としか言いようがありません(笑)。
去年あったことを覚えているような人ではない、とは感じます。ともかく、通商摩擦などでマーケットが落ちたのではなく、もうそれが規路線だったから私は連休前から売りだよ、と書いていたのです。
ただ、それに刺激を与えたトランプが1パーセント未満程度、売りを加速させただけの話です。正直言えば、トランプのツイートなんてあまり関係ないです。
きのう発表されたGDPになりますが、18/1-3月期前期比よりも成長しています。だったら、ドルは上昇するのではないか、ということもあると思いますが企業利益をみてみます。
株価は下がって当然のことです。今年の年末にかけて企業の利益は去年を超えることができるか否かが、焦点になります。たぶん、消費者が好調ですから超えると思いますが、海外が中国、韓国、オセアニアを中心に不調です。
あと、ヨーロッパもね、という感じです。要するに、もっといえば、来年の5月も現時点で下がるよ、と言っているのです。年初の急落をみれば、来年の年初も下がると言っているのです。マーケットにはそういった記憶力が大事なのです。
オーストラリアについて
以前に推奨していたオーストラリアですが、まだ下がる材料がわんさか出てきています。きのうもテクニカルを示しましたが、売りとしか出ていません。また選挙も与党の勝利が相当なインパクトを世界中に示しましたが、与党が勝ったからと言って景気が良い訳ではありません。
日本のバブル崩壊は一般的に1992年と言われていますが、株価の頭は1989年です。つまり住宅バブルの崩壊の影響というのは長い経済低迷を示すのです。オセアニアに買い目はない、ということになります。
GDPの前期比も上昇してきません。
年率の成長はこんなものか、とは感じますが、次第に減少してくることでしょう。
鉱工業生産も減少気味で、きのう発表された設備投資はマイナス1.6です。超先行の設備投資が減少することは、景気はそれほどよくないということです。これを受けて、RBAは次回の金融政策決定会合で利下げを示唆しています。
こんなことを書くのは日本人のほとんどがオージーを買いだと信じ込んでいるからです。特にオージー円は日本人のるつぼで、悲鳴予備軍と思っています。
■参考 オーストラリア株価
頭を打っているようにしか見えません。
(この記事を書いた人:角野 實)