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FXコラム

ドイツ銀行の顛末に見る金融資本主義の終末感

2019.07.12 | 
ドイツ...
いよいよ事前からの噂通りドイツ銀行のリストラ・ジョブカットが始まっています。5人に一人、1.8万人の解雇はかなりのレベルでさながらリーマンが破綻した2008年9月15日の光景を彷彿とさせるものがあります。
しかしこの10年あまりでどうしてこの銀行はここまでデリバティブの金額を膨大なものへと成長させ、しかも歯止めの効かないものにさせてしまったのでしょうか。
ドイツの銀行であるにも関わらず非常に不思議な状況が延々と展開されおり、今回の大ナタをふるう再生計画でも負債の総額がはっきりしないが故に本当に立ち直れるのかどうかには相変わらず大きな不安が付きまとっています。

デリバティブは簿外債務

そもそも投資銀行部門が行っているデリバティブの業務は簿外債務化していることからリアルタイムでいくらの含み損を抱えているのかを把握するのが極めて難しいといわれています。
これは米系銀行でも同じで実はまだ結構債務を抱えているのではないかとさえ言われているわけですから、ドイツ銀行は確かに際立った状況ではありますが、ほかの銀行が健全な状況を保っていると断言できるものではないようです。 
Data Zero Hedge
上の表はゼロヘッジが開示しているドイツ銀行の状況ですが2018年末でも43.45兆ユーロ、日本円にして5300兆円超のデリバティブを抱えているわけです。
1%が破綻してもとてつもない損失がでることを示唆していることがわかり、バッドバンク構想を実施したとしても公的資金の支援がなければとてもではないですが、対応できないのではないかという悲観的な見方が市場には延々と渦巻いているのが現状です。
90年代本邦の銀行も毎年不良債権を処理してはこれで完結といいながら翌年にはまた新たな不良債権が発生するという繰り返しに見舞われましたが、ドイツ銀行が陥っている現状は極めてそれに近いものがあり、簡単に処理が終わるとは到底思えない状況です。

金融資本主義は既に終っているのでは?

足元の米株市場は史上最高値を示しているわけですが、その傍らで潰れかかる銀行が登場しているという非常に整合性のない状況が示現しています。
国内では昭和の末期に日本最大の時価総額をほこりトヨタよりも大きかったはずの野村證券がいまや子会社の野村総研よりも時価総額が小さくなり、社員が次々詐欺事件を起こすなど急激にそのレベルが低下してしまっている点も含めて、もはや金融という業界がこれまでのようにうまくは機能しないことが全面に見え始めている点が非常に危惧されます。
野村の場合もリーマンの残党になる部門を買い付けてからその業況はうまくいかず、インオーガニックグロースの大失敗例となってしまっているわけです。
今の金融状況が本当にうまくいっているならこんな話が飛び出してくるはずはないのですが、世界的に金融機関がおかしくなり始めている点が非常に気になります。

金融緩和第2幕の再開で示現する金融相場

市場は米、欧の中央銀行がはじめるであろう金融緩和期待で業績とは一切関係なく相場が上昇をしていますが、長く市場に参加しているものほど違和感を覚えるのが事実で企業業績がなんらついてこない相場状況でここからさらに株価がメルトアップのごとく上昇するのかどうかにはかなり大きな疑問が残ります。
また市場全体が中央銀行の緩和政策頼み一辺倒になっているのも気味の悪さを助長させるものがあります。
すでに金融資本主義はリーマンショックでかなりの部分が壊れてしまったという指摘もありますが、実は11年暴落がない世の中であっても金融機関は殆ど儲からなくなり、自己売買部門は閉鎖が相次ぎドイツ銀行のように再起できるのかどうかもわからない状態に陥っているわけです。
これが尋常な世界であるとはまったく思えずどこかで相場自体にネガティブな揺り戻しが襲ってくる可能性を非常に強く感じる次第です。
このあたりは個々のトレーダーによってかなり印象の異なるものであると思われますが、個人的には相当な注意を払いながら取引しなくてはならないと思い始めています。
(この記事を書いた人:今市太郎

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  • 今市太郎

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