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6月23日イギリスのEU離脱国民投票の行方

2016.06.19 | 
6月23日...
2016年6月23日、今最も注目されている投票が行われます。イギリスがEUを離脱するか否かを決める国民投票です。国民投票に至るまでの経緯と、事前調査の結果から見えてくるものを考察します。

国民投票が実施されるまでの流れ

EUに所属しながら共通通貨であるユーロは使用していないイギリスですが、常々独立論がくすぶってきました。2010年に保守党が政権の座につくと、EU離脱に関する国民投票を実施するよう求める署名が政府に提出されます。
そういった声が政府を動かす形となり、2015年の総選挙において、キャメロン首相はイギリスがEUを離脱するかどうかの国民投票を実施することを公約として掲げます。
その後、キャメロン首相は正式に国民投票の期日を2016年6月23日と決定し、今日に至ります。

経済的メリットを主張する残留派

EU残留派には、現首相のキャメロン氏がいます。EU離脱を支持する国民を説得するために、イギリスがEUに残留してもより良い立場でいられるよう交渉を進めました。
首相のほか、保守党の多数、普段は対立関係にある労働党、2014年にイギリスから独立するための投票を行なったスコットランド民族党など、主要政党がEU残留を支持しています。
また、EUを離脱することによる経済的、治安面のデメリットを主張する経済界、それに賛同する若者層もこちら側にいます。

移民問題で攻勢を強める離脱派

EU独立派には、保守党の議員が一定数います。中でも、元ロンドン市長で人気の高いボリス・ジョンソン氏がその中心にいます。現職の司法大臣であるマイケル・コーブ氏も離脱派にいます。
そして、イギリスのEU離脱を訴えて総選挙で12%あまりの得票率を獲得したことが衝撃を与えたイギリス独立党も、当然ながらこちら側にいます。
離脱派の主張を勢い付けているのは、近年欧州各国を悩ませる移民問題です。EUに属している以上、EU加盟国からイギリスにやってきた移民に、国民と同等の社会保障を与える必要があり、それが大きな負担になっていると主張します。
また、厳しい出入国管理ができず、テロリスト進入の温床となっているとも訴えています。独立派は大英帝国以来のプライドをくすぐり、高齢層からより多くの支持を集めています。

離脱は金融市場に混乱をもたらす可能性も

さて、イギリスのEU離脱問題に関しては、先日開催された伊勢志摩サミットでも大きなテーマとなりました。イギリスのEU離脱が経済的に不安定な状況をもたらすとの声は、日に日に高まっています。
ロンドンには多くの国際的企業が拠点を構えていますが、EUを離脱した場合、それらの企業に影響が出るのは間違いないでしょう。
事業の縮小、移転などの動きが出ればイギリス経済はたちまち苦しい状況に陥る可能性があります。
さらに、これらの混乱を嫌気してポンドが下落するとの推計もあり、対円において120円程度まで下落するとの声もあります。(6月19日時点のレートは1ポンド=149円ほど)

若者がちゃんと投票に行くかがカギ

それでも、世論調査は賛否が拮抗しています。一時期EU残留派がリードを広げていたものの、ここに来て離脱派が盛り返しており、調査によって優勢な陣営が変わるなど、どちらに振れるかはまったく予想のつかない状況にあります。
ここで問題となってくるのは、両者を支持する層の違いです。先ほども触れましたが、残留派を支持する層には若者が多く、離脱派を支持する層には高齢者が多い傾向がはっきりと出ているのです。
日本の選挙事情を思い出していただければ分かると思いますが、若者の低投票率は先進国で共通の問題です。世論調査レベルでは両者拮抗していても、いざ投票となると若者は行かないのではないかとの声もあるのです。
極端な話、天候が雨であれば投票率が下がり、離脱は有利に働くなどという声もあります。これだけ拮抗していて、両者を支持する層にはっきりとした違いがあると、そうした指摘もあながち間違ってはいないのです。

この日は相場から目が離せない

イギリスのEU離脱問題は、イギリス、EUのみならず世界経済全体に影響を与える可能性があります。
仮に離脱が決定した場合、リスクオフ通貨として円やスイスフランが買われるとの指摘もあります。6月23日の国民投票は注目して見守る必要があります。
(この記事を書いた人:hiro

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