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FXコラム

本邦投資家が熟考すべき高金利通貨の本質的意味

2018.08.09 | 
本邦投...
トルコリラについてはこのコラムでも何度も触れていますが、足元では対ドル、対円で大幅なトルコリラ安が継続中です。「史上最安値」を抜けてからは、どこまで下落するのかまったくわからない状況に陥っています。
本邦個人投資家は「毎月配当」が出るような投資商品や金利の受け取りを世界的に見てもこよなく愛する独特な存在です。
これまでのトルコリラ円のような保有していれば「高いスワップ金利」を自動的に取得できるという仕組みに、関心を示しトルコリラ円のロングを延々と保有するケースも多いと思われます。
しかし、ここまでトルコリラ自体の相場が不安定になってしまいますと、さすがにレバレッジを掛けて保有することが大きなリスクとなってきてしまっています。
実際に足元ではトルコリラ円を取引する本邦の個人投資家の実に9割が含み損をかかえ、しかも強制ロスカットの危機に直面していると言われていますから、事態は尋常なものではなくなりつつあります。

なぜ高金利なのかをしっかり理解する必要あり

高金利通貨はなぜ高い政策金利を設定しているのでしょうか?こうした高金利通貨設定国はほぼすべて新興国ということになりますが、ドルの金利が上昇しリスクだけが大きくて妙味がなくなると、とにかくどんどん売られていくことになってしまいます。
当該国の中央銀行はなんとかして「通貨安」を食い止めるために、政策金利を上げて通貨安を阻止する動きをとることになります。
直近でこの動きをして「年利40%」の政策金利を発動したのがデフォルト常習犯でおなじみのアルゼンチンで、足元ではアルゼンチンの政策金利は年利で40%というバカ高いレベルになってきているのです。
今回のトルコリラの対米ドルでの売りも似たようなもので、本来はもっと金利を上昇させなくてはならないはずです。
しかし、エルドアン大統領になってから娘婿が財務相を務めるなどしているこの国では、利上げもままならない状態になりつつあり、正直どこまで通貨が下落するかはまったくよくわからない状況です。
トルコではエルドアンが国民に外貨を売って、トルコリラに替えるように国民を利用した為替介入のようなことを触れ回っています。
しかし、陸続きでユーロ圏に接するこの国では国民自らが必死にトルコリラを売って外貨を獲得する動きにでており、およそこの通貨を買うべき状況にはないことがよくわかります。
独裁の大統領が存在し、隣国はシリアで、米国とはもめにもめており、そのくせ中東に隣接しているにも関わらず石油資源があるわけでもないトルコ。
この通貨を「金利が高いから」というだけで、買い持ちして本当にいいのかどうかはもちろん個人の責任ですから勝手ではありますが、相当よく考える必要がある状況です。

流動性が枯渇するということはFXでも十分ありうる

金融商品市場では「流動性枯渇」という事態がしばしば現れることになります。
FXでは売るに売れないという状況があるのか?と不思議に思われる方も多いと思いますが、「DD方式」によって社内で勝手に価格を提示している店頭FX業者の一部はともかくも、通常カバー先に設定しているインターバンクはあまりにも相場が荒れている場合には価格を出しません。
その結果、スプレッドが大きく開いてしまい、業者で表示されている価格では「売るに売れなくなる」ということは本当に発生してしまいます。
いわゆるこうした流動性パニックというのは、実はいつでも起きる事態の一つなのです。とくにトルコリラ円は展開的な「架空の通貨」でまったく実需がありませんから、仮想通貨のパニック売りが売るに売れなくなる世界の元祖ともいうべき存在であります。
市場参加者のほぼ全員に近い層がロングで買い持ちをしているわけですから、売るといっても業者のロスカットを食らう以外には手がないほど深刻な状況に追い込まれることもありうるのです。
国内ではトルコリラ円のスワップポイントがかなり高く設定されていることから「くりっく365」を利用している個人投資家も多くなります。
このまま値が大きく下げますと、証拠金が100%を割った途端に翌日追証を求められることになり、午後3時までに支払いができませんと自動的に強制ロスカットが出ることになります。
また、大きな暴落が起きた翌日は、さらに強制ロスカットで暴落が進む可能性が十分あることも忘れてはなりません。
いつもは、ほとんど損切りを設定しないと言われる国内の個人投資家もさすがに対円で20円を割り込んだところにストップロスをおいているともいわれることから、ここから先はもはや目と鼻の先の20円を割り込むと一段と価格が下がることも視野に入れておく必要があります。
価格が一貫して下がる相場の中で、下落の度にドルコスト平均法と称してさらに追加で買い向かう不思議な向きも多いようですが、それは単なるナンピンでしかありませんから、とにかく早く気がついて取引の方法を変える必要があります。
そもそもFXは金利差を利用して利益を上げるところから始まっているのは間違いありませんが、さすがに足元の状況はよく考えなおすタイミングになっていることを強く実感させられます。
(この記事を書いた人:今市太郎
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